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会社にお金を残す事は困難?
「売上」「利益」重視の経営からキャッシュフロー重視の経営へ
「フリーキャッシュフローの充実」を実現する「含み資産形成」
決算対策の種類と効果
 ご承知のように、会社の法人課税は法人税・住民税・事業税を合わせて約41%の税率が利益に対して課税されます。(※法人税については、資本金1億円以下の小規模会社について優遇策あり) つまり、必死の経営努力により1,000万円の利益を稼ぎ出したとしても、約400万円もの金額が税金として持っていかれてしまうのです。

 百歩譲って、1,000万円のうち400万円が税金としてキャッシュアウトしたとしても600万円が社内留保されればまだしも、「勘定あって銭足らず」と諺であるように、時に「黒字倒産」といった「帳簿上」は利益を計上しているものの「キャッシュ」がショートしてしまったための悲劇は珍しくありません。

【何故、会社にお金が残らないのでしょうか?
その理由はいくつかあると思われますが、多くの会社がそうであろうと考えられるのは、以下の2つの理由です。
法人課税の高い税率 「売上至上主義」・「利益至上主義」
⇒実効税率41%という高い税率により、利益の4割以上がキャッシュアウトしてしまう。『同族会社』に関しては実効税率41%に加え「留保金課税」という特別課税があります。

※「利益」が現金化されていなくとも、納税は利益に対して発生し、しかも「現金」で納税しなければなりません。
(中には、納税のための資金を銀行から借り入れを行わねばならないような本末転倒なことも?!)
会社にとって「売上」や「利益」をより多く計上することが大命題であることは間違いありません。但し、先に述べた「黒字倒産」をしてしまう会社やその他多くの会社は、利益の一部・殆どが、「売掛債権」・「在庫」・「固定資産」・「受取手形」等へ姿を変えてしまい、実際に「姿を変えた利益」が現金化されるまでには時間的なギャップが生じます。従って、「売上」・「利益」を計上しているものの自由に使える資金は手元に残らないのです。
 欧米では古くからキャッシュフロー会計に基づく「キャッシュフロー計算書」の作成が会社に義務付けられており、各会社はキャッシュフローを重視した経営を心がけてきました。日本でも、1999年4月から開始する事業年度から上場企業は財務諸表のひとつとして「キャッシュフロー計算書」の作成が義務付けられたことを皮切りに、上場企業のみならず中小零細企業にいたるまでキャッシュフローを重視した経営が求められるようになりました。

 「キャッシュ」のショートによる黒字倒産を予防し経営を安定させ、積極的な事業展開を進めるためにも、会社を運営する上で重要な概念は「売上」・「利益」から「フリーキャッシュフロー=自由に使えるお金」となりました。つまり今後の会社経営は、フリーキャッシュフローをいくら確保しているのかが、会社の存続を左右すると言っても過言ではないのです。
【参考】キャッシュフローとは?
「キャッシュフローとは、つまり会社の資金の流れのことであり
  1. 事業年度始においていくらお金があり
  2. いくらのお金が会社に入り
  3. いくらのお金が会社から出て行ったか
  4. 結果、事業年度末にいくらのお金が会社に残っているか
ということを総称して「キャッシュフロー」と呼びます。
 先述のとおり、現在の会社経営は「会社が自由に使えるお金=フリーキャッシュフロー」が重要な概念になっています。では、会社はいったいどのようにして会社にフリーキャッシュフローを形成していけばいいのでしょうか?まず考えられるのが、「税引後の利益」を留保していく方法です。但しこの方法の留意点としては「帳簿上の利益」が必要なときに且つ確実に「現金化」できるかです。「資金回収サイトの長短」や「貸倒」等、この方法ですと会社が使いたいときに自由な資金を確保するのには適していないように感じます。
また、現状の日本の税制では、黒字や赤字の発生順序により、結果として会社に留保される資金に大きな開きが生じてしまいます。

【参考 繰越欠損金控除】
ここであるシミュレーションを見てみましょう。※法人税の実効税率を40%と仮定しています。
A社
会社の業績が当初5年間は毎期1,000万円の黒字が続き、6年目から赤字に転落。
その後3年間は毎期1,000万円の赤字が続いた場合。
B社
会社の業績が当初3年間は毎期1,000万円の赤字が続き、4年目から黒字に転換。
その後5年間は毎期1,000万円の黒字が続いた場合。
※「欠損金の繰越控除」の採用により、1〜3年間の赤字(欠損額)に相当する3,000万の黒字に対しては法人税等の納税が発生しません。
「資金はストックしづらく」・「利益は全くストックできない」
 当初の赤字決算は「欠損金の繰越控除」(※1)を採用することにより、その後が黒字決算であっても、欠損金の範囲内ならば納税は発生しません。一方、当初が黒字決算の場合、その後が赤字決算であったとしても既払い納税金は繰り戻還付(※2)になりません。よって、8年間の通算経営成績が同じでも、結果として税金としての社外流出によって大きな差が出ます。現状の課税制度が会社の将来的リスク(売り上げの変動・税制の変更・取引先の倒産など)を担保しない以上、会社は何らかの自己防衛手段=含み資産の形成(資金のストック及び利益のストック)を講じなければなりません。
※1)平成13年4月以降開始の事業年度において発生した欠損金は7年間の繰越控除が認められます。
※2)一部の会社(設立5年以内の中小企業または解散等の場合で適用要件を満たした会社)においては、前年に納付した法人税額を上限に還付が受けられる制度あり


帳簿上では資金留保は困難であり(税引後の利益を社内に留保しようとしてもなかなか資金はストックしづらく、結果、何時までたっても会社にお金は残りません)、利益は全くストックできません。
では一体どのようにしたら良いのでしょうか?!

それは効果的な決算対策=節税を行うことです。 ⇒ 「効果的な決算対策」により、税引後の利益を「含み資産」という形で簿外に資産留保するのです。

「決算対策=節税」といっても様々な方法がありますが、(決算対策の種類と効果で紹介)会社にとって本当に意味のある決算対策“納税額を軽減しながら含み資産を形成し、会社がいつでも自由に使えるお金を貯めれる”はどのような要件を満たす決算対策を行えばいいのでしょう?
それは以下5つのポイントを踏まえた決算対策方法を選択すると良いのです!!
  1. 全額損金が税法上認められるもの
  2. 不確定要素(=変動)がなく、確実に含み資産が形成できるもの
  3. 単なる経費の出費ではなく、内部留保できるもの
  4. 資金が凍結されず、活用したいときに活用できるもの
  5. 流動性資産として現金化できるもの
様々ある決算対策の中から代表的な方法を紹介します。ご自身の会社にとって本当に必要な決算対策はどれだろうか?
と考えながら見てください。
【利益の繰延対策】
例)「未払い費用の計上」、「特別償却の実施」、「各種引当金の計上」「一部金融商品」など
税金の支払を翌期以降に繰り延べることができ、当期の納税額を引き下げる。
税金の支払を先送りするだけで中長期で見ると税金が同じ額になることがある。
【現金の支出を伴う決算対策】
例)「従業員への決算賞与の支払」、「消耗品の購入」など
・納税額は引き下げられます。
・賞与等を支払った場合、従業員の士気が高まる可能性あり。
現金の支出が伴う為、会社にお金は残りません。
【先行投資による決算対策】
例)「アパート・マンションの購入」、「福利厚生の充実」、「新規人材の採用」、「少額減価償却資産の購入」(※1)など
※1平成15年1月1日から平成18年3月31日までの期間内に、青色申告書を提出する個人事業者又は資本金1億円以下の中小法人を対象に、取得価額が30万円未満の減価償却資産について取得価額の全額を損金算入できます。
・設備や人材に投資することで、経費を計上し、納税額は下がります。
・先行投資したものが将来の利益獲得に寄与することもある。
資金の流出が伴うため、会社にお金は残りません。
【会計処理上の決算対策】
例)「土地の圧縮記帳」、「投資有価証券の評価損計上」など
当該資産を保有し続けている間、同じ会計処理を続けていれば節税となる。
・資産を売却したときに税金がかかってしまう。
・会計処理基準を変更した場合、税金がかかる可能性がある
【税制上の特典を活用した決算対策】
例)「各種税額控除」
これといった施策をしなくとも、課税制度上、政策的に税金の控除が認められる。
税制上の特典を利用するのか否かは、“申告する側の判断”であり、税制に習熟していないと恩恵を受けられない。
【本当に役立つ決算対策】
例)「生命保険の活用」
単なる節税にとどまらず、 「含み資産形成」、「フリーキャシュフローの充実」の効果がある対策。
当期の対策のみならず、数年間の資金計画を立てて行う必要あり。
決算対策=節税対策を実施すれば確かにその事業年度の税金を減らすことは可能です。
しかし、その効果は当該事業年度の納税額の減少のみに留まってしまいます。

「節税」=「会社にお金が残る」ではないのです!

節税対策の種類と効果を理解したうえで、貴社の安定・繁栄に役立つ対策を実施してください
 
 
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